とらへがたきもの

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最近やっと、ごくたまに、何かを写すときの心の動きだったり、言葉を繋いだり、浮かんだりといった本当に掴めるか掴めないかの刹那を垣間見ることができるようになった。以前あふれていたそれが、いつの間にか干上がってしまって、大事な大事な湧き水の不在に茫然としていた長い時間があったが、少しずつでいいから水を取り戻していきたい。写真に限らず、言葉に限らず…。しかし私はそのいずれかに縋りたいとは思っている。

アッ何だかこんな風(脳内のイメージ)に撮ってみたい、とか、脳内で言葉と言葉が、高速道路で握手していたみたいな、それは妄想だろうかと後になって思うようなものなのだが、私の中ではそれらが創作の欠片や種になっていて、いずれ作品として育ってくれる。しかし、その瞬間を見逃してしまうともうその心境や組み合わせに再度巡り合うことは難しい。