H to R

平成から令和へと渡る。それはひとつの變化でありませうが、かといつて昨日から今日に至つて突然なにか物の見え方から變はるものではないでせう。天皇陛下の譲位に就いては無論おほきな出来事ではありますが、わたくし個人の内面であつたり、その周辺の世界をつくりかへるというとまた違ふものに思はれます。變化といふもの、それが一時代ごと、一年ごと、一日ごと、また一刻一刻に生じてをりますことは、わたくしも理解つてをります。しかし突然視界が開けるやうな劇的なものを、安易にイメエジしては却つて微細な變化を見落とすことになるのではないかと思ふのです。と云つても、その日常の小さな誤差のやうな變化を殊更に強調し乍ら過ごすのはまた大袈裟であり、飽きもしませう。わたくしが大事にしたいと思ふのは、大なり小なりの日々そのものを記録しつゞけてゆくことです。おほきく云へば時代の移り變はり、或いは時代のひと区切りの實感といふのは、その長い記録を振り返るときに生まれるやうに思ひます。平成を撮る、といつたことは、今現在實行されてゐることではありますが、その平成そのものを郷愁とともに實感するには、記録し續けたのち幾ばくか時間が経てからの、一瞬ふと振り返るその時まで得られぬとわたくしには思はれるのです。きつと令和の時代を撮り續けて、何年か、十數年だかしてわたくしは平成の時代を寫眞のなかに見出せるやうな氣がいたします。

H to R

Nikomat 1st Roll

NikomatFTNの試し撮りフィルム一本目を現像してもらってきた。12/22のことである。同時にNikon FM2の現像も出したが、それはまた別エントリにて。

 

Nikomatに詰めていたのは富士フィルムの業務用100、24枚撮りである。念のため同じ場所のショットをシャッタースピードと絞りを変えながら一定露出で撮影したりしてテストしたので、ちょっともったいないかなあとは思ったが。

しかしSPのことがあったので高速側(1/250、1/500、1/1000)しかテストしておらず、あとになって低速側も試しておくべきだったと思い至る。仕方ない、次も安めのフィルムでやってみよう。しかしNikomatは金属製っぽい縦走りのシャッターなので私が心配しているようなことは起きにくいのかもしれない。そのあたりがわからないので念のため念のためとつぶやきながらシャッターを切るのであった。結果として、高速側は全く問題なさそうだった。3枚同じ露出の同じ画角の写真が並んでいた。

 

11月くらいから雨も多くなってきて、寒くて、散歩し辛くなってきた。雨は雨の写真があるし、撮るべきなのだろうけれど。

 

 
 
 
 
 
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NikomatFTN on the chair #coregraphy #nikon #nikomat #camera #mycamera #chair #ニコマート #金沢21世紀美術館

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Nikomatは全体的にがっしりしている。その分重い。ブラックボディは拭き掃除をして、さらにピカールでも磨いたのでピッカピカだ。露出計はSR505と同じ電池で動く。露出計の電源が巻き上げレバーを手前に少し動かせば入るのがいい。

露出計の電源については、FM2がシャッターボタン半押し(しばらくすると切れる)、Nikomatがレバー引き(撮影し終わったら大体戻すので切り忘れが少ない)、SPがペンタ横のスイッチを押し上げ(シャッターを切ると自動で戻る)、OM-1が軍艦部のレバーを回す(切り忘れることが多い)、SR505が底の平スイッチを回す(回しにくい、切り忘れる)といった感じで挙げた順番に使いやすい。SR505は決して悪くないカメラだとは思うのだけど、露出計のスイッチは毎回切り忘れるので電池を消耗している気がする。OM-1も割と忘れる。カメラへの信心が足りないのではないか。

UIとして使いやすいのはSPより上のカメラ群である(個人的な見解)。シャッターを切ると自動で切れるのはすごくいい。

で、露出計の精度だが、私の買ったNikomatは…時々滅茶苦茶に暴れん坊である。ぶんぶん上下に振れまくるときがあるので、正直信用していいのか決めかねている。しかし一応現像上がってきたのを見るとそこそこに当たっている。というより私が明らかに外したな…というの以外は問題なさそう。カメラ屋さんである程度補正してくださっているのかもしれない。

NikomatでFM2を撮る。カメラはどれも被写体としての適性が高い。私にとってはとても魅力的なものに映る。セクシー!事物に性的な分類表現を用いることは、拒絶する方もおられるだろうが、他人への思慮の持ち備えていない私にとっては、自分にとっての表現の指標のひとつでしかなく、それが他人にとっても同等に感ぜられるに相当とは思ってはいない。FM2は私にとっては女性的な魅力を備えたカメラに映っているし、Nikomatは男性的な魅力に満ちたカメラと思っているが、それは私内部の情動に過ぎず、他人がどう感じようが私の快楽に直結する感覚には何ら関係はない。ただ同じようなスタンスで個個の感じ方を語ってくれるならそれは面白いし、たくさん見聞きしたいものだと思う。他人がどのようなものに関心を持ち、どんな感覚的快楽を得ているのか? 知りたいと思う。ああカメラが好きだ、なんてかわいいんだろう、なんてかっこいいんだろう。こういう話ができる知り合いが周りにはいない。そりゃいなかろう、ドン引きである。酔っ払って何か口走らないか心配である。

脱線した。

イルミネーションを、SS1/15くらいで手持ちでぷるぷるしながら撮った。ピントを合わせなかったら玉ボケがきらきらと写っていた。夜景は苦手だがフィルムで撮ってみようという心持ちになったことに驚く。

 

自作マグ(というか友人たち4人での合作か)。中でハァイと言っているのは私だ。

他の写真もおいおいInstagramなどにアップしていこう。FM2の現像分と、SR505の二本目(Lomography Color Negative 400)の現像分もあって、あと今年のまとめをメモっておきたい。

Nikomat 1st Roll

最後にNikomat FTN

FM2購入からまもなく、たまたま見かけたNikomatFTN(ニコマート)ブラックボディを買ってしまった。動作確認済み、ただしモルトはボロボロ、ファインダー内ゴミあり、レンズも塵混入やカビっぽいものが見える。しかし値段は手頃であった。もう今年の買い物はFM2(と55mm)で終わり!と思っていたのに、この角が微妙に剥げて真鍮が覗く綺麗な個体、今買わずしていつ買う…?と勢いで買ってしまった。1万近かったらスルーしていただろうが、金欠とは言え、機会価値(このめぐり合わせそのもののプライス)の方がお買い得と判断したのだった。数千円で購入できた。レンズはNIKKOR-H Auto 50mmF2。H-Cではない。やや前玉フレームに当たりがあるように見えるが使用には問題ないか。

ペンタ部やそれぞれの角がこんな感じに剥げている。漆黒から現れる光のように輝いて見える。巻き上げレバーがちょっとコニカC35っぽい印象をもった。これも可愛い。

Nikomatを初めて知ったときは、ロゴがなんだか妙に丸文字っぽく見えて、かわいらしさを推し出したカメラなのかなと思っていた。目が悪いのもあって、本体そのものもなんだか丸みを帯びたものと思い込んでいた。基本的に私は思い込みで視野狭窄気味なところがあるので反省したい。世の中には、魅力的なものが、いっぱい息づいているのだ。

しかしカメラ屋さんに出入りするようになって、実際に触らせてもらったりしてみるとむしろ機体の印象は180度変わる。がっしりした、引き締まったボディ、重み、シャッターもまたいい。そこから欲しくなって、先日のFM2を購入した日の店員さんとの会話にもつながっていくのだ。で、本当はやっぱり地元のお世話になっているカメラ屋さんで買うつもりでいたので、そこは迷ったのだ。結局機会をとったのだけど。買うときにも心の中でごめんなさい!と謝った。とはいえ今後もガンガン利用させていただくつもりだが。

手持ちのフィルムカメラのフィルムカウンターは四角い窓が多いのだが、Nikomatのフィルムカウンターは丸い窓になっている。これが可愛くて、個人的に「潜水艦」と呼んでいる。なんとなく。私の手元にあるカメラでは他にないデザインなので気に入っている。あとはフィルムカウンターで特殊なのだとPENとかか。時計みたいで可愛いあれも。

ロゴの話に戻るが、D200に刻印されているモダンなのもいいし、Dfの復刻されたシンプルなのもいいし、いまとなってはこのNikomatという丸文字もなんだかいいなあと感じてきている。あとOM-1のOLYMPUSもいい、すごくいい、好きだ(ただし私のOM-1はOが半分剥げているのが残念)。minoltaは小文字のが私は好みだ。PENTAXの細く彫り込まれたロゴマークも素敵だ。なんかもうどれもいい、好きだ。

カメラその佇まいを見るに、Dfの正妻感はその使用用途から立ち位置として存在感あり、OM-1は可愛らしい後輩(美少女)であり、FM2は美しい先輩(美しい)であり、Nikomatは細くないマッチョ(マーカス)である。挙げていないカメラも含めてどれも好きだ。シャッター音は声質か?最高か? そんなことを考えてばかりなので写真が上手くならないのかもしれない。まあ楽しいのでいい。ただ他人と中々こういう話をし合えない。直接お酒でも傾けながら話したい。そういう相手が欲しい。

モルトを張り替えたのだが、ファインダー内のごみはどうにも掃除できなかった。かなり汚い。ばらさないとだめだろう。モルトはいつものフェルトを貼りこんだが、ちょっと幅が広かったか、詰めるときに接着面がねじれてしまったか…フタは閉まっているが、開けるときに爪で引き開けないといけなくなってしまった。

テストフィルムは業務用100の24枚撮りにした。シャッタースピード各速度のテストもしておいた方がいいのだろうなと思う。ドラム式じゃないから大丈夫か?そのあたりがわからないが、SPのメンテナンスが結局できておらず、1/250以下で使うようにしている。

FM2と並行してのテスト撮影になるが、FM2はなんとなく安心感がある。お店を信頼しているのもあるし、カメラも大丈夫と言ってくれている気がする。年内に撮りきれるだろうか。今のペースだと天気が悪くてなかなか難しいかもしれない。

ああまた長々と書いた。本当にこれで今年の買い物は最後だ、そのはずだ。次に大物を変えるのは雪解けを過ぎた頃だろう、多分。稼ぎの少ない仕事だから基本我慢の姿勢を保て私。ともあれこれで年内のまとめ日記を書こうと思えば書けるようにはなった。C35の現像も上がってきたし。

最後にNikomat FTN