2008.2.22

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私の右耳には穴が二つ空いてゐる。と云っても實際のところ、その余分な穴というのは貫通してはおらず、どこまでか深めの洞穴のやうになってゐるのである。詳しく調べた訳ではないが、なにぶん小さなものなので、その奥行きはわからぬ。産まれたときからある、單なる畸形の一種だといふ。

聲ならぬものの聲を聽く――などといふ色があればそれもまた面白いが、さういったことはない。耳掃除の手間が幾分かかるだけである。

しかし耳の拡大なぞ、あまり見て氣持ちの良いものではなからう。お詫びする。