2005.10.20

能登

いつも、職場へと向かふ時は海沿ひを車で走つて行く。

こちらに引越してきて気づいたことだが、海の靑さといふのは殆どが空の靑さを反映してゐるものだ。澄み切つた青空の日の海の色は、それは素晴らしい。そして海と空は遠く果てで入り混じつてゐて、兩者を同時に臨む私の心を鷲づかみにする。ひとの造形物には成しえない種の美しさが、こんな日常の、すぐ傍に在る能登。