尚榮堂×HACO;yaコラボのワークショップに参加して参りました!

尚榮堂×HACO;yaコラボ
オリジナル名前入り小箱のワークショップに
うの女将と一緒に行ってきました!
IMG_2712.jpg
_DSC0008.jpg
写真は現地でうの女将に撮影して頂いたものと、うちで自分で撮ったものと。
尚榮堂さんは高岡町にある素敵な町家の印刷工場にてお仕事をされております。
実は、今までこんな近くで活版印刷をされているとはつゆ知らず……
趣のある工場内には、壁一面に活版がびっしりと!これを眺めるだけでも素晴らしい。
印刷機は年期の入った小さなもので、そこはかとないアナログ感です。
骨董好きな者にとっては至福空間です。
マツバラの橋川さん指導によるちっちゃい小箱から作りましたー
糊は……なんと膠を溶かして接着剤にしているのですヨ
(あ、これ企業秘密じゃないですよね!?)
作ってみると、なるほど確かにデンプン糊のように水分が紙に吸い込まれすぎてヘタれたりせず
刷毛でまんべんなく伸ばせるし、完全に乾いてしまうまでは加熱したり水分を加えることで粘度を調整できる。
すぐに乾くので作業が早い。
しかも箱自体が膠に助けられてパリっと凛とした仕上がりに。
ううむ。絵を描く時にいつも使っている膠ですが、接着剤として優秀であることをまた再認識させられました。
活版印刷の楽しさは、マツバラさんのブログに細かく様子が書かれているのでぜひそちらをヽ(・ω・)ノ
http://haco-ya.com/blog/1804
活版の印圧による力強い文字の美しさは皆さん知る所だと思います。
現実的な事として印刷やさん目線で見ると、
今までは活版の良さを活かすような仕事があまり無かったと話されておりました。
確かに、綺麗に印刷することを追求していた時代においては
マージナルや裏抜けやかすれは好ましく無いものとして扱われていたのでしょう。
今時は、そんなアナログ感を逆に良いものとして扱う風潮が根付いて来たように思います。
時代が要求する、という事は確かにあるし、その時々のいわゆる「いいもの」も変わって行く。
ただ、自分の体感として思うのは
今ほど活版がもてはやされた時代じゃなかった私の子供時代でも
所有していた活版印刷された本をめくるときの何とも言えない手触りや見た目の力強さは確かに感じていたし
特別なものであり高級感があるように思えたものです。
手法は様々なれど
モノの仕上がりの良さについては普遍的な美意識がどこかにあり
仕事に対する誠実さやこだわりという根本的な事はいつの時代であっても死なずに残っていくのかもしれません。
良いものは残しつつ、時代の先端も取り入れながら。混沌と。
さて、私はどこに目線を落としモノ作りをしていくのか、己の力量が問われる所であります……