「あ、これは鈴木さんこんにちは。入院なさってたとかで、お身体はもう宜しいんですか?」
「おやこれはどうも。お陰さまですっかり元気ですよ。おや?新顔さんも沢山おいでるんですねえ。
皆さん可愛いワンちゃんをお連れで…この子はなんていう犬なんですか?」
「バター犬です。」
「おや、おたくはプードル飼われたんですか。」
「ええ。自分で毛刈りしてみたかったので。」
「 こちらのワンちゃんは随分太ってますねえ…」
「 赤犬です。今晩のおかずですわ。」
「おや、こっちのワンちゃんは随分小さくて、目がつり目なんですねえ。」
「 猫です。」
「このワンちゃん、珍しいですね随分厳つい顔付きで…頭の部分と足の間以外の毛が薄い。」
「 夫です。警察官なんですの。」
「いやあ、皆かわいらしい、です、な……ははははは」
飼い主のお散歩タイムは和やかに過ぎてゆく。