初カスタムピクチャーコントロール

写真をやっている人にとっては当たり前なのかもしれないが…。

D200を購入して最初こそJPGで撮っていたが、まもなくRAWデータのほうがいろいろ触りやすいぞと聞き、それ以来十数年ずっとRAWで撮ってきた。今でも基本的になんとなく取り返しのつきやすいRAWで撮っているのだが、ここ最近フィルムでも撮るようになってきて、JPGで撮るというのはフィルムで撮ることに、撮影者の、撮影時点の感覚としては近いのかなあと感じるようになってきた。

デジタルなんてのはレタッチ過多、フィルムはノーレタッチだと極端なことを言うわけではない。フィルムでも現像からプリントの段階でアナログ、化学変化等の調整が入っているのだからレタッチといって過言ではないし、デジタルのJPGもカメラ内の設定で調整したのが記録されるだけでカメラ内レタッチを経由している。

しかし自家現像をしない私にとって、撮影前にカメラで設定できる範囲(フィルムであればフィルム選択から)を準備して、撮影したらあとは出てきたものがほぼすべてなJPGは、いまの私のフィルムカメラでの撮影とそう大きくは変わらない。

JPGだってあとからレタッチできるではないかという意見もあろうが、フィルムで撮ったものはデータ化してJPGになっているのでその時点ではもう同じ土俵である。解像度はちょっと異なるが、こことかInstagramにあげるくらいなら差はない。

しかしデジタル一眼で撮ろうがフィルム一眼で撮ろうが同じとは思えず、やはり出てきた写真はフィルムはフィルム写真だし、デジタルはデジタル写真なんだなあと思った。どちらが優れているとか好きとかいうのは今の私にはない。いずれ好みも出てくるだろうが、違うのだなと思う程度だ。その時の気分で見たいものを見る。

Dfにもデジタルカメラらしくカスタムピクチャーコントロール機能があって、自分で好きにトーンなどをあらかじめ設定としていじっておいて、それで記録できるのだが、今まで使ったことはなかった。スタンダードとかニュートラルばかりだった。RAW撮影だったので、あとから作りたいイメージに触ることもあるだろうと考えてだ。しかしJPGで撮るときに、事前設定としてこういうのも使うと面白いということをまきりなさんの動画で前に見た。

AGFAやT-MAX、ベルビアなどのフィルム風のセットがネットでDLでき、それをカメラのSDカードに保存して読み込み、使用できるという。なるほどフィルムを変える感覚で使えるのかもしれない。とやってみた。少し撮ってみると、確かにそれぞれ風合いが変わる。Lightroomなどであとから加えられるフィルタ効果のようなものが、最初からある感じだ。あそこまで極端でなくとも、KodakやFujiなどそれぞれのフィルムの特徴がある程度表現された設定らしかった。

一個前のエントリーでOM-1を同じような角度で撮っていたが、それと同じタイミングでそれぞれピクチャーコントロールを切り替えて撮ってみた。しかしどれがどれかメモしていなかったので正確な比較にはならぬ。けど違うことはわかる。なるほどこんな風にかわるのか。色調は確かに元とは変わるが、それでもやはりデジタルの画なのだとわかる。

D200にもあったのだろうか。あったような気はする。しかし使ったことはない。気分を変えて撮るには面白い機能だと思うし、今後JPGで散歩写真を撮るときなんかに使ってみようと思った。