亡くなられた守の方へと

寺の境内の夏は 日曜學校に蟬の聲
門の日陰に卓球台を置いてくださり
近所の小學生が集まりました

秋は金柑、植わつた樹から
もいだ実を幾度となく戴いたのを
何より覺えてをります

冬は水場に張る氷を探してまはり、
春の新緑を見ぬまに、
雪どけにしのびつ、
あひ哀しや あひ哀しや